☆第一回・風の丘作詞コンクール☆

続けて、私の選評です。
私は、詩としての完成度と、詩から感じる「心意気」で選考してみました。
完成度の方はともかく、「心意気」なんてものは、
選んだ人によって、評価が変わる、微妙な選考基準だと思います。
ので、今回、結果がふるわなかった皆さんは、「村山早紀には、私の心意気は
わからなかったのね」と、胸を張って笑ってやってくださってくださいまし。

そういうわけで、私が選んだのは、以下の作品です。



1・「雨あがり」 如月さん
5・「かえるのうた」 椎名かえるさん
10・「Cat in the sky(空猫)」 ごとうこうさん
11.「帰るべき場所」 遠野かなたさん

(19・「かもめ亭の歌」 森江さん)



正直言って、選考はかなり難しかったです。
どの詩にも、どこかしら、輝くところがあったので。
「ああ、これもいい」「これはこの部分が捨てがたい」という感じで、
目移りして困りました。
いっそ、全作品に賞を与えようかということも考えたのですが、
それをやってしまうと、「コンクール」でなくなってしまうので、
心を鬼にして、選考しました。
結果的には、第一印象で、心引かれたものが残ったようですね。

「雨あがり」は、詩にこめられた作り物でないメッセージが持つ力を
評価しました。が、如月さんは、その他の詩をみてもわかるように、
そもそも、日本語を書く能力に長けているように思います。
「かえるのうた」は、なんともいえないのびやかさと、楽しさがあふれている点を
評価しました。でも、こんなふうに、「のびのび」が自然にでる詩を書くのも、
やはり、才能なんですよねえ。
「Cat in the sky」は、作者の個性を感じました。課題曲がすでにある
状況の中で、きちんと自分の世界を作り上げて、
自分の詩を作り上げているところが、すばらしいです。
「帰るべき場所」、この詩にも、如月さんの詩に感じたのと同じ、
真実味を感じました。きれいな言葉や優しい言葉、強い言葉は、
作り事では書けません。こういう詩を書く人は、本当に、詩の通りに
あたたかい心をもっているのだと思います。
で、「かもめ亭の歌」は、コンクールの詩としては、なんだか
身びいきみたいで、評価しにくいのですが、やはりいい詩なので、
特別枠ということで…。

というわけで、まとめ。

Meatianさん選考による、音楽的な視点で選んだ作品は、この四作品でした。

4・「猫ご飯」 すず猫さん
13・「ねこ祭り」 遠野かなたさん
25・「カエルのうた」  水辺の詩人さん
26・「さんぽみち」  路傍の詩人たちさん


私が選んだ四作品は、くりかえしますが、以下の通りです。

1・「雨あがり」 如月さん
5・「かえるのうた」 椎名かえるさん
10・「Cat in the sky(空猫)」 ごとうこうさん
11.「帰るべき場所」 遠野かなたさん


これらの作品に、銀賞を差し上げることとします。
みなさま、おめでとうございます!
賞品は、私の2001年冬の新刊「ささやかな魔法の物語〜カフェかもめ亭」です。
そして、Meatianさんと私と、どちらの選考にも詩が入った遠野かなたさんに、
金賞を差し上げたいと思います。

少し前の本になってしまいますが、「夢みる木馬」もおつけいたしましょう。
遠野かなたさん、おめでとうございます!

そして、素敵なかもめ亭の詩を書いてくださった森江さんには、
特別枠、かもめ亭特別賞を差し上げたいと思います。
賞品はやはり、「ささやかな魔法の物語」ということで…。

みなさん、どうも、ありがとうございました!

それから、Meatianさん、課題曲の詩の提供と、選考をありがとうございました。
できたらまた、コンクール開催しましょうね。

☆参加全26作品一覧