第三回
(02年6月23日)
たいへんながらくお待たせしました(なに、ぜんぜん待ってなかったって?
そんな冷たいこといいっこなしよ)。時代は矢のように進んでいるのに、
ほんの数週間前までパソコンはウインドウズ95を使っておりました。いろいろ不便が
あり、このほど清水(きよみず)の舞台からパラシュートつけて飛び降りる
気持ちで最新のXPが搭載されている機種を購入しました。
したがってここ数日は、まるで手になじまない新参のパソコン野郎相手に罵詈雑言の限りを
はきつくしながら日夜のたうちまわっておりました。インターネットはつながらない、
メールは出せない、受け取れない、フロッピーのソフトは入らない、
プリンターは動かない、古いデータは消える。
まあ、ほんとに悪いのはパソコンではなく、たから本人であることは重々承知しておりますが。
それが徐々に解消されていく姿は類人猿がホモサピエンスに進化していく過程そのもの
といってもよろしいでしょう。ただいま進化の第三段階あたり(最終は第十段階ね)
までようやく到達しました。
去年の8月に岩崎書店からデビュー後3冊目の単行本「ミステリアスカレン
ダー」を出しました。その節はみなさまいろいろとお世話になりました。
ありがとうございました。今回はその後の報告です。
去年から小峰書店で企画が進行していた4冊目の単行本で、たから初の長編読みきりが
いよいよ具体化してきました。タイトルがほぼ正式に「盗まれたあした」に決まりました。
絵はなんと、東逸子(あずま・いつこ)さんです。発売は当初、4月末を予定していましたが、
諸般の事情により5月末から6月初旬になりそうです。
村山さんの本を書店に買いにいく人で、ついでのお金がある心やさしい人は買って!
どんなお話かというと、どこからきたのかわからない正体不明の存在に、
ある日自分の体をすりかえられてしまった少年たちが、もとの体を取り返すために
力をあわせてたたかう異次元もの友情と冒険のファンタジーです。
そのあと6月か7月には別の出版社から「闇王のいる町」(仮題)が出る予定です。
これで5冊目になります。こっちのほうも長編読みきりで、いま原稿の
最終チェックをしているところ。ほんの少し「こわさ」のスパイスをきかせた
ダークファンタジーといえばよろしいかも。でも、登場する主人公の小6男子ふたり
(浦辺翔太と平内拓也)は明るく元気だし、翔太の妹で幼稚園の年長さんの
かわいい女の子(美咲)もでてきます。こっちも乞うご期待。勢いつけて買ってくだ
さーい。村山さんの本を買ったあとでお金があまったらでいいからね。
ところで「ロード・オブ・ザ・リング」みましたよ。画像も音響もたいへんな
迫力で堪能しました。壮大なファンタジーの第一部ですが、はやく続きの第二部が
みたいものです。待ち遠しいです。本好きのみなさんはきっと原作「指輪物語」を読みたいと
思っているはず。もう読んでしまった人もいることでしょう。
まだ読んでいない人は、映画をみる前にぜひ読んでおくことをおすすめします。
評論社という出版社から単行本と文庫本がでています。単行本の場合は1−7巻
(7巻は追補版だから、物語を楽しむだけなら買わなくてもいいでしょう)のうち、
今回の映画部分にあたる1、2巻「旅の仲間上下」だけ読んでもいいでしょう、
読み始めたらきっと最後まで読まずにはいられなくなるでしょう。ただし、
1巻の冒頭にある「序章」約28ページ分はややかったるいのでとばしてしまっても
よろしい。いきなり本編に入っていったほうが時間(と忍耐?)の
節約になりそうです。なんてね。
それではみなさまのご健康とご発展を祈りつつ、また次回。たからでした。
ps デジカメの接続いまだにできず、しゃべる(わけない)犬メルの写真、
掲載できません。メルはますます元気です。写真は次回ね。
…実は、この原稿は、三月にいただいたまま、
私がアップできなかったんですよねえ…。
すみませんすみません。遅くなりまして…。
↑そういうわけで、メルちゃん最新画像は、もういただいているのです。
(あれから幾星霜…。きっともう、たから先生は、ニューパソコンに
なれてらっしゃることでしょうね〜。「指輪物語」! 私はおくれて
先日やっと見に行ったので、違和感のない話題になって
しまいましたが、世間一般様では古めの話題に…。
ああ、申し訳ありません、たから先生!)
とかいってたら、たから先生より、近況のメールが…。
「「闇王のいる町」について、現在初校ゲラを読んでいるところです。
発売はちょっと遅れて8月に決まりました。
二冊ダバダバ出ちゃうのは、今後のたからの作家生活でも
おそらく例のないことだと思います。
あと、「マッキーマガジン」の「一輪挿し」というコーナーに先週から登場して
いるので、ヒットしみてくださいね。たからでした。」
で、「盗まれたあした」つい今さっき、拝読しました。
そっくりの少年たちに、家や家族を奪われてしまう子どもたち。
なにものかに押し出されるようにして、
転々と異次元世界をさまよう彼らは、はたして元の世界に
戻れるのか?
という感じで、おもしろこわかったです。
古き良きジュブナイルSFの香りがしてなつかしかったですね〜。
bk1の紹介だと、こういう感じでした。
(むらやま拝)