風の丘通信のチャットルームは、
子どもは来てはいけない、ということになっています。
おとな向けだから、「土曜日の夜11時から」という、
おそい時間のスタートにしているんです。
なぜ、子どもが来てはいけない、かというと、
私が、「子どもはまだチャットをするべきではない」と思って
いるからです。
そういうわけで、うちのサイトでは、子どものチャットは禁止。
だから、「土曜日夜の11時スタート」はかえないし、
そして、子どもたちだけのために、ほかの日に、
チャットを開放することもありません。
あなたは、ネットにとてもなれているみたいだから、
たぶんあなたみたいな人は、チャットでもだいじょうぶだと
思うんですよね。
でも、この風の丘通信は、ほんとうに小さい子も来るし、
パソコンが家にきたばかりの子どもも来る。
家にパソコンがくわしい人がいない子だって来ています。
そういう子どもたちは、ネチケットもまだ知らないし、
ネットでしてはいけないことも知りません。
(そういう子たちのかきこみは、あなただって、みている
よね? 知らない子は、ほんとになんにも知らないの)
掲示板だと、たとえば、そういう子たちが、うっかり個人情報
を書いてしまったり、いたずらカキコをしたりしても、
私が早いうちに消したり書き直すことができます。
でも、チャットだと書き直すことはむずかしいんです。
また、いまは、日本中で、おとなが子どもをつれさる、
こわい事件がおきていますね?
外国では、インターネットを通して知り合いになった子どもを
おとながゆうかいする事件がおきているらしいです。
ネットでは、顔を出さないでおしゃべりができるから、
おとなが子どものふりをするのはかんたんです。
そういう人が、チャットにやってきたらどうしますか?
掲示板なら、あやしい書き込みは、私がすぐにぴんときて
消せるけど、チャットではそうはいきません。
ましてや、土曜日の夜以外の、私がいない時に、
子どもだけでチャットをしていた場合……そこにどんな人が来るか、
誰にもわからないんですよ。
ゆうかい犯や、殺人犯が来なくても、
いたずらが好きなお兄さんたちが、いひひ、とやってきて、
怖いことをかいたり、エッチなことをかいたりするかも
しれません。
そんなとき、ネットになれていない子どもたちは、
ものすごくびっくりしたり、傷ついたりすると思うの。
最後に。
チャットはとてもおもしろいですよね?
掲示板とちがって、すぐにお返事が返ってくるから。
小さな子どもの場合、チャットにのめりこみすぎる子がでてくる
こともあります。それはいいことじゃない。
私は、子どものうちは、パソコンの前に長時間いるよりも、
現実にそばにいる家族や、お友達と会話してほしいと
思っています。
それは、現実に生きている自分を大事にするという
ことにつながるからです。
そういうわけで、私は子どもにチャットはさせたくありません。
わかってくれたかな?
この文章は、子ども用掲示板「紅茶の時間」で、
常連の女の子に対して書いたレスが元になっています。
(村山早紀)